reportレポート

活動紹介
【報告】全国青年会「令和元年度 ゼミナール研修」を 開催!

 令和2年1月27日(月)~28日(火)の2日間、「ふくし×イノベーション~福祉施設において導入可能かつ効率的な取組を学ぶ~」をテーマに、「ゼミナール研修(視察研修)」を開催しました。

 本研修では、社会福祉法人あさがお福祉会(徳島県徳島市)を視察し、同会のCEO兼統括施設長の保岡伸聡氏に2日間のコーディネーター(講師)をお務めいただきました。

≪1日目の視察概要を紹介!≫

◆「つだまちキッチン(通所介護)」をはじめ、「ユニバーサルカフェ(地域交流事業)」、「つだまちスマイルキッズ(児童発達支援事業所)」、「共同生活援助施設(障害者向け福祉)」を見学。

◆移動した後、法人本部が併設されている「かごやリゾート(ショートステイ)」、「かごやステイ(有料老人ホーム)」など法人本部の周辺施設を見学。

◆見学後、保岡氏より、法人の成り立ちについて、これまでの事業展開について、組織体制の構築までの道のりについてなどの内容を含めながら、法人の事業概要を説明。

≪2日目の視察概要を紹介!≫

◆1日目とは見どころや視点を変えながら、「つだまちキッチン(通所介護)」、「放課後等デイサービス」、「つだまちスマイルキッズ(児童発達支援事業所)」を見学。

◆その後、「みつぼしこどもえん(幼保連携型認定こども園)」の実際の様子を伺い、地域の福祉ニーズ等を反映させた法人ならではの取組の展開を見学。

◆また、法人独自の強み(イノベーション)や他事業所との差別化についても具体的に説明いただいた。

≪2日間の視察を通して印象に残った点を列挙!≫

◆「つだまちキッチン(通所介護)」に併設されている「ユニバーサルカフェ(地域交流事業)」において、地域の子育て世代の母親同士が子どもを連れて気軽に交流できる場ができている!

◆「つだまちキッチン(通所介護)」では、機能訓練室兼調理室が設けられており、利用者と職員で日々の食事を手作りされている!

◆また、同キッチンでは、同空間に放課後等デイサービスも併設されており、空間の共有がなされている。さらには、美容室で使用するヘッドスパ、足湯などのフットケア設備の導入もされている。

⇒こちらは法人と関連する美容室から専門のスタッフが派遣されサービスを提供しているため、「人件費(コスト面)を最小限におさえた経営のあり方」と、「利用者が通いたいと思えるサービスの質の高さ」を肌で感じることができた。

◆「みつぼしこどもえん(幼保連携型認定こども園)」では、敷地から建物の構造まで、園児一人一人が安全に育つ環境作りへ工夫が充実しており、保護者への配慮も素晴らしい。

◆その他、法人・施設の運営として、専門職であっても、法人内で様々な業務を経験したり、兼務することで、安定的にサービスを提供できる人材の活用を行っていることにイノベーションを感じた。

◆高齢・障害・児童・地域交流事業に携わるすべてのスタッフがいきいきと仕事に「やりがい」と「誇り」をもっている姿から、魅力のある楽しい職場である証拠だと感じた。

≪施設の経営管理を行っていく立場から考えた点などを紹介!≫

◆次年度4月OPENの施設を一足先に視察したことから、施設新設・建替えなどをする際には、コスト意識と安全性の高さの追求を図る必要があると感じた、

⇒例えば、安全性は高いがコストの高い鉄筋コンクリート造に縛られないことは非常に参考になった。安全面を考慮しつつ木造建築なども視野に入れ、ローコスト施設の検討による長期運転資金の安定性は意識していきたい。

⇒さらに、土地の賃貸借、購入時における長期安定経営のための価格交渉の必要性(将来的な修繕・解体コストを見込んだ契約のあり方)についても非常に考えられている法人であった。

◆それと同時に、職員一人一人が「やりがい」と「誇り」をもって楽しく働くことのできる環境をどのようにつくっていくかが経営者として一番大切なことであるということも考えさせられた2日間であった。

≪参加者からの主な声を紹介!≫

◆高齢・障害・保育・地域支援の4つの事業を効率的かつ生産的に展開し、リスクヘッジをしながらも攻めの姿勢で経営しており、今後の法人経営にとても参考になった。

◆社会福祉法人の経営手法も時代の変化とともに変わっていかなければならない中で、このようなイノベーションを恐れずに実践されている法人はなかなかいない。有意義な2日間であった。

(報告・全国青年会会員拡大・研修委員会 研修企画チーム 委員 金澤 康裕)

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